本のお話

【読書】山口揚平著「なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?」(*gift出品は終了しました

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3月8日に発売された山口揚平さんの新著「なぜピカ 」(正式名称「なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか? 」)を読ませていただきました。(献本感謝!)

(★Giftに出品した件は、手を挙げてくださる方がおり決まりましたので終了しました 2013/03/11 22:00現在)

 タイトルに「ゴッホ」や「ピカソ」とあるけれど内容は「貨幣論」など【お金・信用・経済(あとちょっと起業)】についての本です。

 山口揚平さんいわく構想と執筆に7年かけたとのことで、「貨幣論」については数年前から何度もその思うところを聞いていたので「芯がブレてないな」と思うほか、ここ数年取り組んでいるとの「信用主義社会」や「非貨幣経済」についてもアップデートされた、内容充実の一冊でした。

本書から、面白い・気になった箇所をピックアップしてみます。

失業率は、高いほうが正しい?!
(中略)
もはや会社の多くは、価値を産み出す経済体ではなく、月30万〜50万円の給与という名の年金を配る生活保護団体と化しているようにも見える。そんな組織を、銀行も政府も行政も必死になって支えるという構図だ。ではなぜ、政府も国民もみな、雇用が大事だと言い続けるのだろうか?
(中略)それは、みな時間を持て余すことを心から恐れているからだ。現代人が真に恐れていることは、飢えることではない。存在意義(アイデンティティ)を失うことだ。
出世、給料、売り上げといった従来の指標にコミットしていれば、生きる意味を失わずにすむ。その壮大な虚構のために、現代の多くの企業は存在している。理不尽な上司や非合理な業務がその存在を許されるのは、価値を想像する必要性がないからともいえる

 非常に同意。
 また同様に、失業の反対に最近よく見かける「起業したい」ワナビーたちの中にも、(「創造したい」という気持ちで臨む一握りを除いて)どうも自分のアイデンティティ探しを目的とする層も一定数いる気がしている。
 そんなことは自分で勝手にやってくれと思うが、逆を返せば、  存在意義(アイデンティティ)を失いたくないと若い年代層までも恐れているということであり、「もうちょっとゆっくり、本当に”創造”したいと思った時(つまりギフトを受け取った時)に、行動すればいいんじゃないのかな」と外野的な視点からは思うこともあり。

 そんな追いかけられ続ける世の中なら、そりゃメンタル病む人が続出するのは当然だよなあと納得する反面、とはいえ暮らしていかなければいけない程度には稼がなくてはいけない現在の経済システムがあったりというジレンマも感じつつ。

僕たちが、これからますます強化されるネットワークの力を味方につけるためには、自身のレピュテーション・マネジメント(信用管理)を徹底して学ばなければならないだろう。
僕自身は、ツイッターやフェイスブックを”コミュニケーション・ツール”とは位置づけていない。
そこでみずからをさらけ出すリスクに鑑み、推敲されたコンテンツのみを載せているし、社会に自分の意見を発信し、貢献し、信用の蓄積を行うためのポジティブなツールとしてしか使わない。
(中略)
ネット上での自分の見せ方やコミュニケーションの方法が、リアルの世界に実際的な影響を与えていることも考慮したほうがいい。
ネット上で虚像を見せることもできるが、一方でリアルな貢献であってもネット上で表現できなければ、十分な評価を得られないこともある。

 これにはちょっと反論。リスクがあることは承知の上だが、僕自身は結論が少し違っていて、自分の「ポジティブな面も、ネガティブな面も全て見せたほうがいい」というスタンス。
 もちろん、人を傷つけたり誰かが損害を被るようなことをネット上で展開することはご法度なのだけど、そもそもリアルの世界での自分もそんなことはしないわけで、それ以外の自分自身の好き・嫌い・得意・不得意・強い・弱い・こんなこと思っている・こんなアホなこと考えてる、なんことは、むしろツールの上でも両面さらけ出すほうがメリットあると感じている。

 推敲を重ねて、社会に対する自分の意見や貢献を意識してばかりの行動をすることはつまり、「虚像ではないけれど、それはあなたではないよね」 ということもあり、自分の素晴らしい面だけを期待してリアルの世界で会うと「想像と違う…」というガッカリな結果になるかと。

 人は良い面もあれば悪い面もあり弱かったりもする、それは自分も当然、と考えれば、リアルだろうとネットだろうとおんなじ自分をさらけ出した方が 期待値に合った生き方ができるだろうし、なにより自分が自然体でいられるという精神的な安心感も。

2012年10月、僕はシェアーズを再び手に入れた。(中略)
シェアーズは当初、会社が持つ価値を”計算し得る”というメッセージを打ち出していた。具体的には、企業価値を評価するツールを提供していた。今後はその方針をさらに深めて、各会社の特質を丁寧に表現することを目指していく。

 以前僕も少し関わらせてもらっていたシェアーズが昨年復活したとのこと。こちらのサイトです、ぜひ使ってみてください。
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財務分析サイト シェアーズ|長期投資家のためのファンダメンタル・財務諸表分析  
 https://valuationmatrix.com/

また、同じく本書にも書かれている「価値交換」を実験する試みサイト「Gift」はこちらです。
86f9bbb0b466c461a176a29b15daa985Gift – あなたの友達にギフトを送ろう –
http://gift2friends.com/

サイト説明文より:「あなたの友達」にギフトを送ろう。Giftは、友達同士での「あげる・貸す」を応援します。

参考:giftという贈与経済のサービスを立ち上げました! | 創業記 http://agewall.jugem.jp/?eid=864132

山口揚平さんの書籍は「なぜか日本人が知らなかった新しい株の本 」の頃から読んでいて彼の文章が大好きなのですが、

  • スッと頭に入ってくる (読みやすくわかりやすい表現)
  • 時々、煽るようなことが書かれている (自分に置き換えて考えるためのフックに)
  • 正直である (自分が体験したことなども、けっこう赤裸々に書いてる)

なのかなあと感じています。ぜひこれを機に、興味湧いた方は読んでみていただければ。

★追記:この本あげます、Giftに出品しました。(*注*手を挙げてくださる方がおり決まりましたので終了しました 2013/03/11 22:00現在)
献本してもらっておいて、書評しておいてオイコラと言われそうですが、もう二度ほど読んで楽しみましたので、ちょっと実験もかねて山口揚平さんのGiftを使って本書を誰かに差し上げたいと思います。
詳しくはGiftの出品情報にも記載しましたが、僕が読んで面白いと思った時に貼る付箋をそのままの状態でさし上げてみようかと思います。

書籍自体+前の人が何に興味を持ったか、という価値交換をしてみて、どう思うかなあという実験に。もし欲しい方いらっしゃいましたら、先着順で差し上げますのでどうぞGiftのサイトから。

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山口揚平著「なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?」(ただし付箋付き
http://gift2friends.com/items/109

Giftの出品ページより引用

このサイト「Gift」の運営者でもある、著者の山口揚平さんから頂きました。
すでに複数回、目を通してじゅうぶん読ませて頂きましたので、次に読みたい方へお譲りしたいと思います。

本著でも書かれている「非貨幣経済」や「物々交換ではない、価値交換」の実験も兼ねて、次のようなことを考えて出品しました。
ぜひ、面白いと思ってくださった方に手にして貰えると幸いです。

今回の出品には次の価値が含まれていると考えています。
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?本に書かれている内容自体の価値

?書籍代浮くよ(貨幣価値。山口さん印税減っちゃってごめん)

?僕が貼った付箋(僕が面白い・気になった箇所にペタペタと貼っているもので、あえて剥がさずそのまま差し上げます)

?著者の山口さんの残り香が付いてくる、かも?(不要ならファブリーズしてから差し上げます)
———————

特に?が今回実験的だと考えているのですが、新品で買ったらまずあり得ない、「前の人が何を読んで面白いと思ったのか」という「思い」を引き継いだギフトになればいいなと思っています。
僕が面白い・気になった文の一節が、次の方の読書の気付きの一端になれれば、単なる書籍のギフトよりも価値があって面白いかなと思いました。
もちろん不要でしたら剥がしていただいても結構ですし、次の方に引き継いでいただいても結構です。(付箋貼っただけで、ペン入れ線入れはしていません。綺麗な状態です。)


★更に追記:
この書評を書くついでに、「山口揚平」というキーワードで本人のサイトよりも上位に行けないかというイタヅラSEO実験も兼ねたブログエントリーでした。

▼山口揚平さんの過去の書籍はこちら▼

「もしドラえもんの「ひみつ道具」が実現したら タケコプターで読み解く経済入門」を読んだ

ああああああ。せっかく読んでたのに、ブログにメモするの忘れてた…
というわけで、レオス・キャピタルワークス社の創業者であり、取締役CIO(最高運用責任者)である藤野英人さんが9月に書かれた著作「もしドラえもんの「ひみつ道具」が実現したら タケコプターで読み解く経済入門」(略して、もしドラ経済)を読んだのでそのメモ。

まずは、どんな内容の本かというと…

【内容紹介】【はじめに】から引用

もし、タケコプターがいまの日本に実現したら……。
生活が一変して、新しいビジネスや価値観が生まれるだろう。
いち早く対応するのはどの企業? 衰退する産業はある?
そう考えるだけで、なんだかわくわくしてきませんか?
自由に想像を膨らませれば、どこまでも発想が広がっていきます。
そうすることで、経済だけでなく、世の中全体のしくみが見えてくるのです。
(中略)
この本は、ドラえもんの「ひみつ道具」について詳細に解説する本ではありません。
もしドラえもんの「ひみつ道具」がいまの社会に実現したら、人々の生活や社会、文化、経済に
どんな影響が出てくるだろうということを、かなり真面目に述べています。

という、経済を難しく考えるのではなく誰もが知っている「ドラえもん」のひみつ道具を例として、実際に今の社会に実現したらはたしてどんなことが起きるの?という視点で書かれています。
また、物腰が柔らかい藤野さんらしい文章というか、優しい文章体で終始書かれていて、更にはその目線というのも専門家の説明ではなく僕ら一般市民が普段から目にしている風景でイメージできるように語られていて、さらっと読みやすい一冊です。

本書で取り上げられる「ひみつ道具」は以下。

・タケコプター
・ガールフレンドカタログメーカー
・フエール銀行
・アンキパン
・カラオケメイツ
・ほん訳コンニャク
・お医者さんカバン
・ガリバートンネル
・カッカホカホカ
・どこでもドア

それぞれの秘密道具が、もし実現できたら、「どんな良いこと」「どんな悪いこと」「どんな会社が利益あるいは損失を受ける?」などについていろんな予測にしたがって話が進んでいきます。

面白かったのは、「良いこと・悪いこと」の見方が幅が広く”えっ、こんなところにも影響が及ぶのか!?”といった気付きをもらいました。
また、各ひみつ道具の予測の中には、具体名をあげて影響を受けそうな現存企業がピックアップされている点も面白い。この点は、本の内容の理解を深めるためのポイントだったんじゃないかなあ。
中には、「こんな企業が進出してくると思います」といった話以外に、なんと「すでにこんな企業が取り組んでいる|実現している」といった例も挙げられていることもあり、読んでるうちにワクワクしてきちゃいます。

目次をぱっ、と見たところ、個人的な事前予測では「タケコプター」と「どこでもドア」は実現したときのインパクトはデカイだろうな、と思っていました。
なんでかっていうと、ドラえもんの中でも最頻出のひみつ道具だから。
藤子.F.不二雄先生もきっと、最初は「タケコプター」や「どこでもドア」がここまで重要な道具になるとは予想して無かったのかもしれない。連載を続けるうちに、仮想の世界とはいえこの道具が実際にもたらす社会インパクトに気付いて、その後マンガの中でも頻出したんじゃないかなあと思う。

★もし、(というかたぶん藤野さんは続編を考えてるんじゃないかと思うけど)、今回取り上げられなかったひみつ道具の中でぜひ読んでみたかった!と思うなら、迷わずに「もしもボックス」あるいは「ソノウソホント」かな。だって、最強最凶じゃんあれ。
もし「もしもボックス」と「ソノウソホント」が実現したら、世の中の全ての常識や価値観がひっくり返ってしまうわけで、社会どころか生物や物質の起源までご破算になりかねない、ほんと計り知れないインパクトがあるとおもうんだが、さて?

希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く

近頃、日本社会ではいろんな問題が起きていて、たまに「社会的地位|所得格差の格差が拡大」したことが原因であるかのような風潮が見られる。けれど、すっごく違和感があった。
彼らが指摘してる格差ってのは結果もしくは過程の事象だと思っていて、もっと根本の原因として国民それぞれの間にあるやる気・希望に格差が発生してることが原因なんじゃないかと。

それがふと気になってTwitterで『所得・社会的地位の格差が問題視されてるけど、本当なら「やる気・希望の格差」の方が問題なんじゃまいか?』と書き込んだところ、藤野さん@fu4からのリプライで『山田さんの名作「希望格差社会」というのがありましたね。』というまさにこれ!な情報を頂いたので、さっそく入手して読んでみたのでその読書メモ。(あ、区の図書館で借りました。無料だし、ネットで予約して最早次の日に手に入るので便利だし…)

Amazon_co_jp:_希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く__ちくま文庫___山田_昌弘__本

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まず全体的な感想は、「読み終わるころには希望がなくなってるぞ、これ…」という感じ。
本書の内容は、現代の不安定な日本社会におけるリスクと特徴について筆者の解説があり、それから日本社会の二極化・格差についてその特徴などが提起、比較のために戦後の高度成長期社会における安定していた頃の社会の様子を描いておきながら、その後は章ごとにズトン・ズトン・ズドンと現代の職業・家庭・教育のそれぞれの不安定さ加減について重た〜〜〜く述べておいて、最後には現代社会における「希望の喪失、若者の意識、リスクからの逃走」などというトドメとも言える重たいことを述べることで読者は「もうやめて!読者のライフはもうゼロよ!」とグッタリ…

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まぁ、読んでて思ったことは、たしかに国民の間で生活や地位だけに限らず色んな機会が均等ではなく激しい片寄りも存在してる。けれど、

  • そもそもまず全てが均等である社会なんて有り得ない、格差は存在するもの。
  • すごくネガティブなことばかり取り上げてるけど、他方では希望が持てることだってあるでしょ?

という思いは読んでいる最中も常に頭の片隅には在って、前者は、「格差だ!格差だ!」と騒ぎ立ててるけどそれって元々は格差があって当たり前の事じゃないの?というか、これまでの日本の社会が気持ち悪いくらいに均等であっただけで、実は世界的に見れば人それぞれに格差が発生して当然のこと。(⇒これまでと違って均等じゃないので、大変なことだと勘違いしている。)

で、後者については、これは本書に期待してた内容と異なっていた部分なんだけど、本書は過去の日本社会を振り返り、「今の日本は”当時と比べて”こんなにも格差が拡がったんだよ!」という主張ばかり、という後味

でも、当時と比べて違いがあるのは時代が移り変わってきているだけであって、には無かったけど今存在している新しい”希望”ってのが絶対にあるはずだし、みんなはむしろ古いものは順次捨てて新しい希望に乗り移るように生きていければ、そんなにネガティブなことばかりじゃないのになあ、と。(⇒なんでいつまでも古い「昔は良かった」的なことを求めるのだろう、と)

つまり自分が思いTweetした『「やる気・希望の格差」の方が問題なんじゃまいか?』という真意は言い換えると、「希望を探そうとする”やる気”、見つかると信じて”行動する”希望があれば、いつの時代だってハッピーになれるし、人をハッピーにできるはず!という想いを持った人が少なくなってきている」という事が問題なんじゃなかろうかという意味だと気付き。

と、根っからネアカで超が付くほどポジティブな性格の自分が言ってると「やれやれ…」とあきれられそうなのでこのへんで…

以下、気になったポイントの抜粋メモ。

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P.37 ”リスクとは何か”

リスクとはもともと”勇気を持って試みる”という意味であり、必ずしも悪い意味ではなく、”危険”とは異なる。「不確実性」は”将来予測がたたない状況”を表す。一方リスクは生起する危険の内容についてある程度計算が可能という意味を含んでいる。

p.68〜 ”3−2 格差の時代的変遷”
社会が近代化される以前、生活水準の格差は原則として、生まれた親の職業によって決まった。(中略)近代社会は、〜建前上は、生活水準の高さは、実力の反映であるという解釈ができあがる。
近代社会の格差の正当性は、この点、つまり、生活の格差は実力の差であるから「納得するべきである」というイデオロギーに依存している。

p.147 ”フリーターの不良債権化”
このままだと、昇進のない単純労働に従事し、仕事能力がつかないまま、いつか、夢は実現すると夢想して、年齢だけを重ねる元若者が大量に出現する。
夢に向かって努力すればその夢は必ず実現するというのは「ウソ」である。全ての人が希望通りの職に就けることは有り得ない。
「一生」大学教員になれない博士課程修了者は年に一万人ずつ。
「一生」上場企業のホワイトカラーや技術職につけない大学卒業者は多分、年に数万人ずつ。
「一生」中小企業の正社員にさえなれない高校卒業生は、年10万人ずつ増えていく。
これに呼応して、正社員と結婚するつもりだが、一生結婚できないフリーター女性は、年20万人以上発生していくのである。
フリーターは、バブル期に企業の作った不良債権に似ている。いつか、土地や株が上がれば大丈夫と期待し、対策を打たずに、そのまま不良債権がふくらみ破綻に陥る。それが今の若者にも起こりつつあるのだ。

p.198 ”各種学校、専門学校-「漏れ」を前提とした新たなパイプライン”
近年出現している新しいタイプの各種学校、専門学校は、既存のパイプライン(*学校教育システムのことをイメージ)の代わりや補完にはならない。なぜなら、多くの新しい職種では、初めから漏れ(*脱落、その後フリーター化する若者)を前提としたパイプラインしか作れていないからである。
(中略)例えば、アニメ等の興隆で声優という職業が認知され、「声優になりたい」という人が増えている。そして声優学校が何校もできている。しかし、現実に声優として仕事ができる人は一握りである。 また、フライトアテンダント受験のための専門学校はあるが、そこで実際、航空会社に採用される人は、非常勤も含めて一割にも満たないという。
初めから職業の需要以上の太さのパイプを作り、生徒を集め、大多数を漏れさせていくというシステムになっているのである。
(中略)このような各種学校は、パイプラインから漏れた高卒者、大卒者の一時的避難場所にしかならない。多くの専門学校、各種学校卒業生は、再度、パイプから「漏れる」体験を強いられることになる。

p.212 ”代替案の不在”
例えば、「起業」という選択肢があり、学生時代、または会社をやめて起業して成功した例が報道され、推奨される。しかし、だいたい起業というものは、人脈や資金力、そして当然のことながら、その分野における優れた能力がなければうまく行かない。
若いうちに独立・起業して成功した人は、企業に残っていたとしても出世昇進できる。
(中略)能力はあるのに、性格的にパイプ(学校・会社)が肌に合わなくて、自主的にパイプラインから外れた人間なら、起業で成功することも期待できる。
しかし、そうではなくパイプから漏れてしまった人が起業で成功する見通しは大変低い。

p.231 ”努力が報われない機会の増大”
現在の日本社会は「努力が報われない機会」が増大する社会となってしまった。
(中略)つまり「いままで努力してやったことが無駄になるかもしれない」という状況は、平均的能力をもつもののやる気をなくさせるのだ。
(中略)いま、日本で生じつつある社会変化は、能力のあるものの『やる気』を引き出すかもしれないが、能力がそこそこのものの『やる気』を削ぐという側面がある。

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弾さんが山口揚平タンの本「企業分析力養成講座」を紹介してくれた

先日お招きいただいたアジャイルメディアネットワーク社(AMN)の新年会にて、404 Blog Not Foundのdankogai氏に差しあげた本がブログで紹介されていた。感謝、感謝。

404 Blog Not Found:書評 – デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51164704.html

自分は以前のエントリーにて読書感想文を書いているので割愛するとして、本書はここ数年お仕事をご一緒させていただいている山口揚平さんの2冊目の著書。
↓過去に書評を書いたときのエントリー
[Y]【書籍紹介】 デューデリジェンスのプロが教える「企業分析力養成講座」山口揚平 (著)
http://blog.bresson.biz/2008/10/post-544a.html

以下は、弾さんに本を差しあげた時の近影。携帯で撮ったので画質が悪くてごめんなさい。
手に取り。ものの数分で速読する噂の姿を生で見た… ネタフルのコグレさんいわく「dankogaiがしゃべりながら読んでるこんな姿、またとないネタだよ、動画とらなきゃ、動画!」 …デジカメ持ってくるの忘れてましたすんません。
SBSH0010

*dankogaiとか書いちゃうと、なんだか呼び捨てしてケンカ売ってるような感じがして気が引けたので「弾さん」とすることに。「小飼さん」(もしくはフルネーム)とか書くのも、なんだか仰々しいしなあ… 過去にもこんなエントリーを書いてたことだし。
404 Blog Not Found:そろそろ弾って呼んで欲しいなあ
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50414409.html

*ノート機をMacbook Airに移行して初のエントリー。ectoを使って書いてみた。なんだか書くのが楽しくなりそう、$17くらいならお金払っちゃってもいいなこりゃ。

【書籍紹介】 デューデリジェンスのプロが教える「企業分析力養成講座」山口揚平 (著)

めずらしく書評を書いてみる。

なぜか日本人が知らなかった新しい株の本」の山口氏が新しい本を出版しました。前著と同様に、本著も山口氏の独特でわかりやすい文体で「会社の本質」を見抜くためのポイントが書かれています。

自分のような投資初学者にとっては、本書で取り上げられている「バリューダイナミズム」
とよばれる9つの領域で表すフレームワークは役立つツールのひとつだと思います。

自分も含めて多くの株式投資家にとって会社の良し悪しを見る基準が毎回バラバラになりがちであったり、
または企業によって偏った見方をしてしまったり。(その結果、会社の良い部分しか見えなくなってしまい…略)

しかし、氏が本書で取り上げている「バリューダイナミズム」というフレームワークを常に頭に入れておけば、いつも同じ「9つの領域
(切り口)」で会社をみる姿勢ができ、
その明解な方法論は毎回企業を分析する切り口が軸振れしてしまう初心者投資家にとっては良い参考書になると思います。

本書は実際の企業9社を例に分析事例がまとめられており、
単なるハウツーだけではなく具体的な分析内容についても触れることができるので、読み物としても面白いと思います。

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うーん、本当はまだまだ紹介したい本はいっぱいあるのですがなかなか書評を書くまでの時間が無く。
誰の役に立つかも分からない書評をアウトプットする時間があれば、
ちょっとでもたくさん読んでインプットを増やしたいと思ってしまっているのですが。
いつかまとまった時間を作ってうちの本棚にある書籍をまとめて「ひとこと書評」でも書いてみるかな。

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10/14追記:他にもこんな人たちが書評を↓ 0から始める投資:デューデリジェンスのプロが教える「企業分析力」養成講座 http://lm.spaces.live.com/blog/cns!3039BCB882A82F9E!3823.entry (書評っつーか、本人のブログじゃん↓)
創業記 | 企業分析力養成講座 http://yy.dsigr.com/?eid=676015 10,000円相当の有望銘柄レポートプレゼント – 実践!『企業価値評価』講座 シェアーズの株式投資 長期取引 – 楽天ブログ(Blog) http://plaza.rakuten.co.jp/forestvoice/diary/200810090001/ Mc.N の投信都市: 読書感想文:「デューデリジェンスのプロが教える 「企業分析力」養成講座」 http://mcn.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-9e2c.html

Aから始める:企業価値に基づく投資 山口揚平著「デューデリジェンスのプロが教える 「企業分析力」養成講座」
http://startfroma.blog57.fc2.com/blog-entry-191.html