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すごかったよ…久しぶりに身の毛がよだつダイナミックなレースを観ることができた。やはりF1ってドラマチックじゃなきゃつまんないよな。

全18戦のグランプリのうち、前回17戦目を終えてドライバーズポイントは
・1位 ルイス・ハミルトン(マクラーレン) 94pt
・2位 フェリペ・マッサ(フェラーリ) 87pt
(以下略)

<レース前>
最後の第18戦にて、逆転がありえるのはマッサが1位もしくは2位を取って、かつハミルトンがそこから8ポイント以上の差となる順位でレースを終える必要がある状況。(同点の場合、優勝回数が多いマッサがチャンピオン、だったはず。)しかも第18戦はマッサの地元ブラジルだけに一層気合が入っていたはず、ポールポジション(1位)からのレーススタート。

<レーススタート>
レース前、突然の大雨によりスタートが10分延期。この時点でなんだか不穏な空気、波乱の予感がプンプンするレーススタート。とはいえ、先頭集団には何にもハプニングは起きず、後方にいる中嶋一貴がクルクルスピンを見せていた程度。

<レース中盤>
… 特に何も起きない普通のレース。マッサは1位キープだが、
ハミルトンが落ちそうになく、なんとなーく「ハミルトンが安泰チャンピオン確定か?」という空気。

ところが!

<レース終盤>
ラスト5週、突然の降雨。
一部を除いて各車が一斉にピットインしてレインタイヤへ交換。5位ハミルトンもピットインするが、ピットアウトした直後から”タイヤ交換をしなかった”ベッテル(トロ・ロッソ)に真後ろにつかれる。(たぶん、まだ雨は降り始めの状態のため、フレッシュなレインタイヤといえど路面状態的にはノーマルタイヤの方が少し優位だったのかも)

5位を死守しなければいけないハミルトン、なんとレース残りあと2週というところでベッテルに追い抜かれ6位に後退。フェラーリ、マクラーレン、どちらのピット内にも緊張が走る。このままレースが終了すればマッサが優勝&初のワールドチャンピオンゲット!、…のはずだった。

<最終ラップ、最終コーナー>
ハミルトン6位、ベッテル5位でもうハミルトンにチャンスは無いと思っていた矢先、なんと最終コーナーでタイヤに限界が来ていたトヨタのティモ・ グロックが失速。ハミルトンにはベッテルを抜かすしか手はない、と思い込んでいたが、グロックが失速して最終コーナーでハミルトンがオーバーテイク、5位でチェッカーフラッグ!!

結果、マッサ97pt、ハミルトン98ptでルイス・ハミルトン(マクラーレン)が初の、しかも史上最年少のワールドチャンピオンに。 すげー”ラスト5分”での幕切れだった、思わずテレビの前で正座して拳を握り締めてました。テレビを通じてとはいえ、レースの緊張感に釘付けになるレースになったけど、それよりももっと、あの現場にいるチームスタッフや家族たちのめまぐるしく変わる心理状況が見ていて面白かった。

マッサがチェッカーフラグを受けた時点ではまだハミルトンは6位だから、チャンピオンはマッサになるはずだったのにね。
真実の状況を知らずに優勝&チャンピオンだと誤解して抱き合って喜んでいたマッサの家族たち、信じられないって表情してたもんな。
「試合に勝って、勝負に負けた」マッサですが、自分としては彼のほうが見ていて面白かったです。
レース後の態度や言動もかっこよかった。