フジテレビのスーパーニュースを観ていたら、「”葉っぱ”で儲ける 84歳現役おばあちゃん」という特集をしていました。
”なんだなんだ?怪しいビジネスか?”と勘ぐっていたのですが、そんなことは全く無い、とても素敵な事業でした。
徳島にある株式会社いろどりが展開している事業で、全国の料亭や旅館から料理に添える花や葉っぱ いわゆる”つまもの”を受注し、それを?いろどりがまとめて生産者(おばあちゃん達)に連絡。 おばあちゃん達はFAXやPCでリクエストを確認すると早い者勝ちで受注し、収穫した葉っぱを農協を通して市場へ販売する、というもの。
【流れ】
(発注者)全国の料亭、旅館
↓発注
?いろどり 「いろどりネットワーク」
↓生産者のおばあちゃん達が見る
おばあちゃん:提供できる葉っぱとボリュームを伝える(早い者勝ち)
↓受注が決まれば
おばあちゃん:山にでかけ、葉っぱを収穫。
↓農協に納品
農協を通じて市場に販売 →注文者:料亭や旅館へ
売上からの収益などへの配分は、
- 売上の5%を手数料として?いろどりへ
- 80%が生産者(おばあちゃん達)の取り分
- その他、農協の手数料、運賃などの原価
ということになっているらしい。昔は山へ葉っぱを集めに行っていたらしいが、最近は効率化してじぶん家の庭で大抵の葉っぱは収穫できるようにしているおばあちゃんもいるらしいです。ハスイモの葉っぱで1枚100円程度、柿の葉で15円程度が相場とのこと。 ?いろどりの今年の売上は約2億6000万円らしいです。
おばあちゃんの中には月収で70?80万円も稼ぐ人もいるらしく、年収にすると約1,000万円ってことですか…すごいな。
「うちではおばあちゃんが一番の金持ちや」と家族に言われている、と言うおばあちゃんの笑顔がかわいかったのが印象的です。稼いだお金は自分のことに使うことはほとんどなく、孫や曾孫のために使うとか、3世代で住めるように改築するために使ったりだとか。
”葉っぱ”がほしい料亭や、農産物を流通させて利益を得る農協、山ほどある葉っぱを集めてお金を稼ぐおばあちゃん達、人が世話をすることで維持される自然。どれもがメリットを享受している、久々にマイヒットなビジネスだなあと思いました。
何よりも、おばあちゃん達に”生きがい”を与えてる事業ってことが胸を打つなあ。 仕事をもらって収穫に出かける、おばあちゃん達の笑顔がかわいらしくてとても印象的でした。
[参考リンク]
「葉っぱを宝に変えた町」
http://www.shikoku.meti.go.jp/soshiki/skh_a3/5_houkoku/040408a/genki/kamikatsu.htm
「里山の葉っぱが、 おばあちゃんを人生の主役にした」
http://www.innovative.jp/2005/0720.html