XBRL勉強会

3月5日にXBRL勉強会を開催します

*2月5日23:50追記:XBRL勉強会用のWikiページを用意しました。
http://xbrl-study.pbwiki.com/
使い道は、

  • 開催についての連絡や状況の開示
  • 勉強会に向けての事前議論や発表資料の公開
  • 勉強会を離れてのコミュニケーション(雑談) の場

を考えています。pbWikiのアカウント取得は必要ですが、 誰でも編集ができるようにしています。


以前に「XBRLについてみんなで勉強会をしませんか? 」というエントリーを書いたことがあったのですが、とうとう3月5日(木) に有志によるXBRL勉強会を開催することにいたしました。もしご興味のある方、 参加したいという方がいらっしゃればご一報ください。

XBRLって何?っていう人向け。XBRLについてWikipediaを参考に引用すると、

eXtensible Business Reporting Language(拡張可能な事業報告言語、XBRL)は、 財務諸表などのビジネスレポートを電子化して、ビジネスレポートの作成の効率化、比較・ 分析などの二次利用が行えることを目的として、 XMLの規格をベースに作られた言語。

うむ、よくわからん。つまり、XBRLというのはデータ形式のことを指すのですが、企業が報告・ 公開している財務報告書の内容をXMLというルールに従ったデータにしたものなんです。

 *もうちょっと正確にいうと、 財務情報を記述するXBRL FR(Financial Reporting)と、会計情報 (総勘定元帳、帳簿の取引情報のことね)を記述するためのXBRL GL(General Ledger)にわかれます。XBRL、と言った場合にはだいたい前者を指します。
 * 磯崎哲也さんのブログエントリーもすごく参考になります⇒isologue – by 磯崎哲也事務所: 東証の決算短信XBRLデータ試験公開とGoogle


 これまで企業が財務情報を報告する時は「報告書」としての紙がベースでした。その後、 PDFなどで電子化をしてインターネットを経由しての流通が可能になりましたが、それはあくまで書面を電子化して配布しただけのもの。 そこから報告書を読んで必要な情報を読み取ったり、 コンピュータで処理できるようにするために手作業で書面からデータを抜き出してPCなどに打ち込む作業が必要でした。

 そこでXBRLの登場となるのですが、報告書の内容を国際共通のフォーマット (+各社独自のフォーマットも可)に整理された形でデータ化したものになります。フォーマットを規格化したことでコンピュータが読み取り易くなり、 Wikipediaの説明にあるようなレポート作成の効率化、 比較分析などの二次利用がこれまでに増して簡易になったのです。個人的にこれはすごいことだと思っています、まさに情報革命。

 例えば、ある企業Aの財務状況をビジュアル化してわかりやすくしたり、 要点を絞り込んだ情報だけを表示/計算したり他社とのスピーディな比較を実現してくれます。

 しかし、登場以前から各所で注目されているものの、 2008年4月の完全施行以来まったく目立たず
ただでさえ「情報技術への進歩が遅れている」と言われている金融業界なのですが、もしかすると業界の対応は進歩しているものの、 それを利用する立場の人たちがなかなか対応できていない・ 情報が行き届いていないのではないか?と思いました。


 最近、「XBRL 勉強会」というキーワードで検索エンジンから当ブログにアクセスする人が多く、需要はあるという実感があります。ただし、 僕のブログがそこで上位にヒットしてアクセスされるくらいに、XBRLを理解するための場が少ないんだろうな、という実感もあり。
⇒こんなエントリーを書かれている方も発見:XBRL 界隈 – エグゼクティブ平社員

 そこで、 長い間考えていたプランだったのですがみんなで草の根レベルでの勉強やディスカッションできる場を設けたいなと。 きっとXBRLの存在が知られることによりその利用シーンが大きく様変わりするはず。 一般の我々にとってXBRLとはどういう付き合い方ができるのかどう活かせるのかを回を重ねるごとに議論して深めていければと思います。

 とはいえ、まだ自分自身も全然XBRLについてプロフェッショナルといえるレベルではないので、 各自で知識を持ち寄って教え合うことにより、またはみんなで利用アイデアを議論してそれを実行してみることで、みんながお互いの知識を補完・ ベースアップできる場になればいいと思っています。
 なので、自分たちは「世話人」という立場になり、 だれかが壇上から一方的にしゃべる「トップダウン」 式の勉強会ではなく、みんなが横の並びで意見を交わし合う「ボトムアップ」式の勉強会にしたいと考えています。(ただし、 テーマや軸を定めるために発表者・プレゼンターという方法にする予定です)


 以上、長々と書いてしまいましたが、詳細やいろんな考えについては追ってまたブログに書きます。

応募フォームを用意しましたので、参加希望の方いたらぜひご一報ください。

また、今回は定員数が少ないのですが、今後もひきつづき開催を続けていきたいと思いますので今回に限らずご興味があるという方、 ぜひご一報ください。よろしくおねがいします。

【XBRL勉強会 開催概要】

  • 概要:財務報告データXBRLについてみんなで情報交換しながら知識を深める、利用シーンを議論する会
  • 対象者:XBRLについて知りたい、 もっと深く勉強したい、情報交換や議論したい人なら誰でも
    (まだ何もわかんない方、金融に詳しい方、技術に詳しい方、 すでにXBRLについてはプロフェッショナルというかた、 誰でも歓迎です。
  • 世話人:やのしん(矢野慎一郎)、JarJar (勉強会についての彼のブログエントリーはこちら
  • 日時:2009年3月5日(木) 19:30〜22:00
  • 場所:ちよだプラットフォームスクエア会議室500
        東京都千代田区神田錦町3-21 地図などアクセスについてはこちらを参照ください
  • 定員:10人程度(会場の広さの関係で少人数でスミマセン・・・)
  • 参加費:未定、たぶん一人数百円の予定 (会場費やプロジェクタなどの数千円を人数で頭割りします)
  • 発表者・スピーカー:現在募集中です。 3名くらいの予定(一人30分くらいの枠で)
  • 当日の流れ:(あくまで現段階の予定です。当日に向けて更新していきます。)
    • 開始の挨拶、各自の自己紹介
    • 勉強会の目的を確認
    • 各テーマの議論や発表(XBRLって何?どういう利用シーン?こんな使い方できないかな?など、30分枠区切りで)
    • 次回開催のおはなし、次回テーマについて
  • 応募フォームはこちら
    http://my.formman.com/form/pc/apMynNHw2qK27s37/
  • *勉強会の後、希望者にて打ち上げしようと計画しています。お腹も空いてるだろうし簡単に晩御飯程度で、夜遅いので1時間程度。

XBRLについてみんなで勉強会をしませんか?

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「XBRL」というキーワードでいらっしゃったみなさんへ、
2009年3月5日からXBRL勉強会を開始しました。 第一回XBRL勉強会についてのブログエントリーは、こちらから

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先週の週刊ダイヤモンド(2/23号) 『「会計力」の鍛え方 ?XBRL活用で株式投資やビジネスに勝つ!』 というなんとも香ばしいタイトルの特集でXBRLが大々的に取り上げられたのですが、おそらく「XBRL」 という言葉が一般の目に触れる形で取り上げられたのはほぼ初なんじゃないかな。 ただし、HTMLとXBRLを比較していたり、 「データに意味づけをする」などと説明していたり、余計にわかりにくくしてるんじゃないかと思うような内容も一部ありましたが…

XBRLとは、(XBRL JAPANサイト「XBRLとは」から引用)

XBRL(eXtensible Business Reporting Language)は各種財務報告用の情報を作成・流通・利用できるように標準化されたXMLベースの言語です。XBRLの仕様(XBRL Specification)は、ソフトウェアやプラットフォームに関係なく、電子的な財務情報の作成や流通・再利用を可能にします。したがって、公開会社、非公開会社、会計専門家、監督機関、アナリスト、投資家、資本市場参加者、ソフトウェア会社、情報提供会社など、財務情報のサプライチェーンに関係するすべての当事者にとって、財務情報提供のためのコストを削減し、正確な財務情報をよりスピーディーに利用することが可能になるのです。

要は、財務に関する情報をコンピュータで扱いやすい標準データ形式にして一般公開しましょうということで、特に上場企業にとっては2008年4月からの財務報告ではB/S,P/L、CF計算書、株主資本等変動計算書のXBRLでの報告を義務付けられています。
(とはいえ、実際に報告され始めるのは三月決算企業の第一四半期決算からなので2008年7?8月以降から本格的に普及し始めるという予想ですが。)

で、「何がメリットなの?」と言われると、メリットを享受するだろうと思われるのは企業、投資家やアナリスト、税理士・会計士、金融機関や信用調査会社、各種行政機関(あと、仕事が増えるITベンダー屋さんもか 笑)などなどで、一般的なメリットの中身としては一部を紹介すると、

  • 企業にとっては決算などに伴う集計や法定書類の作成などを大幅に自動化できる、業務の効率化が可能
  • 投資家にとっては、投資対象の財務データが入手しやすくなり、ソフトウェアでの分析がしやすくなる。または、 プロとアマの情報格差が縮まる。
  • アナリストにとっては、データが入手しやすくなることで分析手法の幅が広がる

などが代表的な例です。しかし、まだこれから普及が始まる制度なのでこれらはあくまで予想の範囲ですが。
XBRL配信が義務付けられるという今回の流れは、昔インターネットが一般に普及したときの構図やその後にネット通販やブログなどといった多種のコミュニケーションが生まれてきた当時の雰囲気に似た印象を持っており、これらの予想をはるかに超える何か面白い使い方や、ファイナンス分野での動きが見られるのではないかと、個人的に大いに期待しています。

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これまで3年間くらい個人的に&地道にXBRLを調査・勉強を続けているのですが、一般にはまだあまり知名度が高くないんですよね(笑) 仕事においてもパートナー企業さん達との議論ネタとして最近よく出るようになりました。
でも発売されている関連書籍はまだ数えるほど(10冊も無いんじゃないかな?)しかなくて、今回の週刊ダイヤモンドがほぼ初のメジャーデビューなんじゃないでしょうか。

そこで、そろそろ名前も知られてくる頃だし、味がある人達で集まって、仲間同士で勉強会&情報交換をしてみようかなと思い始めました。
とはいえ、開催日程や場所などについてはまだ全く未定なので、この記事を読んでくださった方でもし興味がある方がいたらぜひこちらまでご連絡ください。

まだ内容も未定ということになるのですが、まずは最初ということなので「そもそも」的なレベルの低い話から共有していくのが良いかと思っていて、

  • XBRLの基礎知識
  • 具体的な仕様詳細の理解
  • XBRLを使った応用例、ビジネスアイデア、または画期的なソフトウェアのアイデア

などを参加者同士でシェアしていく感じかなと思っています。

参加者も特に限定せず多種多様な業種・職種の人が集まれればいいなと思っています。
「金融財務については詳しいけどXMLなど技術的なことはよくわからない」、または逆に、「技術はわかるけど金融や財務なんてことはちんぷんかんぷん」、「金融や財務や技術どれもわかんない」、または、「既にXBRLのプロフェッショナルだぜ!」、などいろんな方がいるかと思うのですが「XBRLについて興味がある、みんなとディスカッションしたい」という人であれば誰でもWelcomeかなと思っています。

まだ開催自体が未定な(笑)話ですが、もし興味がある方がいたらぜひこちらまでお気軽にご一報ください。

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思えば、XBRLによる財務・金融情報の電子配信というニュースは自分が独立・起業を決めた時の要因のひとつでもあり、「日本人の金融・資産運用文化を底上げしたい」という目的を達成するためのイベントのひとつだと考えています。

ネタバレ覚悟で(笑)、個人的に考えているXBRLを利用した案としては、

  • 配信されたXBRLを取得したら、音声に変換して読み上げてくれる、ポッドキャストにしてくれるサービス (通勤時にiPodで気になる銘柄の決算情報を耳で確認)
  • または、携帯向けに財務報告の内容をサマリーでメール配信してくれるサービス
  • 財務情報をファンキーなグラフや図表にして表示してくれるシステム
  • RSSリーダーでブログをチェックするみたいな感じで、注目銘柄の決算報告を監視してくれるXBRLアグリゲータ
  • トレーディングシステムに組み込んで、指定条件の財務報告がでたら自動発注する仕組み

まあ、まだ画期的な、とまではいかないアイデアなのですが、もうちょっと深く理解ができると違った案が出てきそうな感じがします。